予防医療として重要性を増すメンタルヘルスケア対策

予防医療の重要性が昨今、盛んに語られています。
病院と言えば、病気になってから利用する施設だと言われていますが、その前段階で予防出来れば、個人にとって最も楽な状態になります。
お金も掛かりませんし、手術やカウンセリング、通院も必要も最小限で済みます。
それは心療内科の世界でも同じです。

当然受診した患者のために最善を尽くすのが医療ですが、治癒のためには患者自身の行動や考え方を変える必要がある場合がほとんどです。
SSRIなどの投薬である程度は緩和させることができますが、ずっと薬を飲み続けることを望む人は少ないでしょう。
ある一定の期間はサポートする必要があっても、最終的には自らでメンタルケアできるようになってもらうことが理想といえるでしょう。

各種の精神的な病はメンタルヘルスケア対策で予防出来ます。
独学でも十分実践可能であり、最近では心療内科の専門医が優しくコーチング術を教えるハウツー本が多数出版されています。
「ありのままの自分を認める」や「素直な気持ちで生きる」や、「人の顔色ばかりを伺わず、あえて空気を読まずに生活を送る」等も立派なセルフケアの考え方です。
メンタル面のセルフケアは難しそうに思いますが、要するに自分の気持ちに従って、直感と自分なりの論理を大切にして生きる事が、最大のうつ病対策となります。

また一見無駄とも思える生産性の無い時間を作る事も対策として効果的です。
「無用の用」という老子の言葉がありますが、全く無駄に見える夜更かしや友達とのお喋りの時間を意識的に捻出する事で、ストレスが無意識に解消されるのです。
何かと金銭的な結果を求めてしまう現代人、お金にならず、むしろ消費にあたる趣味のお買い物、ママ友グループのランチ会なども、実はうつ病予防になっているのです。